2021.05.31

腸内細菌は赤ちゃんの健康を助ける

母乳で育つ赤ちゃんはアレルギーになりにくいといわれております。
母親の胎内にいる時の赤ちゃんは無菌状態で育てられています。
そして、誕生の瞬間、産道を通って外気に触れることで、菌が体に付着し、口からも無数の菌を取り入れます。
赤ちゃんがこれから健康的に成長していく上でこれは非常に大切なことです。
何故なら、赤ちゃんが口にしたものを消化、吸収する為には、腸内細菌たちのサポートが不可欠なのです。
その後もたくさんの菌を口から取り込み、赤ちゃんは自分自身の腸内フローラ(腸内細菌叢)を作っていきます。
お母さんの母乳には、赤ちゃんの免疫機能を高めて、腸内フローラを育成すのに役立ち、将来、常在菌になる成分がたくさん含まれています。
母乳から栄養が摂れている赤ちゃんの腸内は、ビフィズス菌がほぼ90%を占めるほど優勢なのです。
ビフィズス菌は体に取り入れた糖を分解する腸を健全に働かせるなど、様々な良い効果を与えてくれます。
また、短鎖脂肪酸という物質を作り出します。この物質はアレルギー症状を抑える働きがあることから、母乳で育った赤ちゃんは、アレルギーになりにくいといった調査やデータもあるとのことです。

【母乳に含まれる腸内フローラを守る成分】
オリゴ糖は、腸内のビフィズス菌などの善玉菌の餌となり優位に保ちます。
分泌型IgAはウィルスや最近から腸を防御します。
ラクトペルオキシターゼは、腸内で悪玉菌の活性化を防ぎます。
ラクトフェリンは腸内で悪玉菌の生育に必要な鉄分を奪います。
リゾチームは、感染症の原因となる細菌の細胞壁を破壊します。
白血球などの免疫細胞を活性化する補体成分。母乳に含まれる乳脂肪分の消化吸収を助ける消化酵素。健康な体を作るカルシウム・リン・マグネシウム等のミネラルも豊富に含まれてます。