2021.07.14

血液の常識と非常識

【漢方の「血(けつ)」は目に見えるエネルギー】
漢方医学の「血」は「気」「水」と並ぶ三大要素の中の一つです。「気」は万物の根本となる見えないエネルギーで、人間の体の中を自由に動いてるもので、現代医学風に言えば、呼吸、消化吸収、神経系などの機能を担っています。「気」が目に見えるものに形を変えて色の付いたものが「血」、色付いてないものが「水」です。「血」は循環器系やホルモンなどの内分泌系の機能を持ち、体内を巡るという意味で「血液」と似ているが、それ以上に体の根本を作るものであり、体を守るものであります。漢方では、「気」「血」「水」のバランスがとれていることが健康であり、それを整えることが病気を治すといわれております。

【中世ヨーロッパ、驚異の医療】
病気を治すには体内に溜まった不要物や有害物質を血液とともに排出させれば良いと考えられていた中世ヨーロッパでは「瀉血」という治療が頻繁に用いられていました。
医者は怪我を治す為に膿をを出すことが必要なように、患者の汚染された血液を抜くことが病気を治すことだと信じられていたようです。しかし、切開部から感染症が起こったり、体力が落ちている患者から治療の度に血を抜くので、結局、死んでしまうという事態も珍しくなかったそうです。
ちなみに、瀉血は当時床屋で行われていた為、現在も床屋の3色(白・赤・青)の看板は「白は包帯、赤は動脈、青は静脈」を表していると言われています。

【何を食べても血液は酸性にならない】
血液は常に弱アルカリ(PH7.4)に保たれるようにコントロールされている。その血液が食事や飲み物によって酸性なったり、強いアルカリ性に偏ることはあり得ない。逆に言えば、食べ物や飲み物で血液がアルカリ性や酸性に傾くような人はすでに病気です。PH
7.2程度でも傾くようであれば昏睡状態になったり死亡してしまうほど、血液のPHは変わらないのです。
食品の影響による変化としては血液ではなく、細胞と血液の間の組織間液のPHが少し変化することによってホルモンの受容体の感受性が変わる可能性が考えられます。
アルカリ性食品などで問題にしているのは、おそらくミネラルを多く含んでいるかどうかだそうです。

【ドロドロとサラサラの嘘と本当】
細い隙間に血液を流してうまく通り抜けるか、滞ってしまうかで血液がサラサラかドロドロかを判断する実験が行われるようになって以来、サラサラ血液かドロドロ血液かが大きな話題になっています。しかし、実際の血液は硬いガラスの中ではなく血管の中を流れるのだから、血液の成分だけでなく、血管の状態を考慮する必要があるのです。血液の性能のごく一部を取り出した実験だけで血液の汚れや血流を判断することは、相当無理があります。血液の固まりやすさ、固まりにくさの原因は脂質ではなく、タンパク質や血小板の機能不全かもしれません。単純なドロドロやサラサラの判断は、危険ですらあります。


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